海洋マイクロプラスチック

海洋マイクロプラスチックの問題は世界的な関心事となっており、多くの国や国際機関が規制や取り組みを進めています。以下に海外の事例を交えながら、海洋マイクロプラスチックへの規制や取り組みについてまとめました。

1. 欧州連合（EU）:

EUは、海洋マイクロプラスチックの問題に積極的に取り組んでいます。2019年には、一次産業プラスチック製品に含まれるマイクロプラスチックの使用を禁止する法律が導入されました。また、2021年からは、EU域内でのプラスチック製品の海洋漏洩を減らすための新たな規制が施行され、特に一次産業製品や海洋レジャー用品におけるマイクロプラスチックの使用が制限されています。

2. アメリカ合衆国:

アメリカでは、海洋マイクロプラスチックへの取り組みが進んでいます。2020年には、大西洋・太平洋・アラスカ湾などの沿岸水域でマイクロビーズを含む洗顔・スクラブ製品の製造・販売が禁止されました。また、米国環境保護庁（EPA）は、水質基準を設定し、マイクロプラスチックの水中濃度を規制する取り組みを進めています。

3. カナダ:

カナダも海洋マイクロプラスチックへの対策を推進しています。2021年には、カナダの環境省が、マイクロビーズの含まれる製品の製造・輸入・販売を禁止する規制を発表しました。また、環境省は海洋マイクロプラスチックに関する研究や監視プログラムを実施し、問題の解決に向けた取り組みを行っています。

4. 国際連合環境計画（UNEP）:

国際連合環境計画は、海洋マイクロプラスチックの問題に取り組むための国際的な枠組みを提供しています。UNEPは、マイクロプラスチックの排出源の特定、モニタリングおよび評価方法の開発、政策策定支援などの取り組みを行っています。また、UNEPが主導する「クリーンシーズンキャンペーン」などの啓発活動も行われています。

これらの海外の事例は、海洋マイクロプラスチックへの規制や取り組みが世界的に広がっていることを示しています。国や国際機関の取り組みは、プラスチックの廃棄物削減やリサイクル、代替素材の開発など、マイクロプラスチック問題の解決に向けた重要な一歩となっています。